日々耕作

アラフォーひとり。自分が使っている身の回りのもの、映画やドラマの感想、考えてることとか書いてます。

続スピルバーグ

好きなんです、スピルバーグ

私は80年代生まれなのですが、同年代の人たちはスピルバーグのリズムで育ってきたといってもいいのではと思ってます。
ジュラシックパークでは語り足りないので、まだ続きます。

ケーブルで放映されていたので「ミュンヘン」を見たけれど、あのベッドシーン、、あれ笑っちゃいけないだろうか。映画館で観てたら相当困惑してたと思う。
印象的なのは死体だった。カール(キーラン・ハインズ)の死体演技が。ひえっ!と声が出そうになるほど鬼気迫る死体。ご本人がまず鬼気迫る風貌の方なので、その死体の鬼気迫り具合たるや。目が特に印象的で、相当に精巧に作られた人形かと思うほど。死後状態から体液が漏れ始めたかのような目なのです。

 ここからスピルバーグの話。
彼はその作風からヒューマニストな感じで取り上げられることが多いのですが、むしろ人間嫌いだよなーと感じてます。たぶんその辺を無意識に感じて苦手な人もいるのでは。偽善的だと。
ただ、最近は人間嫌いでもない感じがします。丸くなったのか。
最近といっても2作品なんですが。ブリッジ・オブ・スパイミュンヘンを見て、なんとなく感じたことです。

以下、スピルバーグ作品の超ザクっと感想。 激突の理不尽な恐怖。ジョーズの色褪せなさ。パニック映画なのにヒーローは3人のおっさん。ボートで飲む姿には複雑な失望や後悔、物寂しさも漂う。そこに襲い掛かるジョーズ
E.T.…そんなに好きじゃないから割愛。子供の頃は夢中で見たのは憶えてます。
ジュラシックパークは傑作。同時期に公開されオスカー受賞となったシンドラーのリスト、、は見てません。スターウォーズより断然インディージョーンズシリーズが好き。そしてプライベートライアン
CGアニメの「タンタンの冒険」続編作ってほしい。宇宙戦争マイノリティ・リポートも好きやで。
戦火の馬は古典的手法で作った映画という感じでした。スピルバーグではなく映画のリズムで撮ったような。
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャントム・ハンクスっていい役者だなと思わされるものでした。対してレオは、いつも同じ演技と気づかされました。(それまでは上手い!なぜオスカー獲れないのかと思ってた方です。キャラによって変わらない演技。それこそ映画スターといえばそうなんですけども)。

↓この記事自体けっこう前に書いたので、なんでこれだけピックアップして書いてるのか不明。。

「ブリッジオブスパイ」。スピルバーグが出演を熱望したというマーク・ライランスを助演に据えた作品。アカデミー賞授賞式で助演賞候補者が紹介される際、各人の見どころなシーンが流されたのですが、マーク・ライランスは他の候補者とは相対して静かなものだったことが印象的でした。"普通"なんです。普通の人。特徴的なことをしない当たり前な表情といいますか。こういう普通の人を演技として出すのは勇気がいるのでは。かつ到底簡単なことではないだろうと。
普通の人の蓄積された人生を見て取れる表情。

 

 
マークはその後も立て続けにスピルバーグ作品に出演。レディプレイヤー1にも出てくると知った時はもう、、スピルバーグのマーク本気愛をただただ思い知らされるという。


wikiによるとルーカスはスターウォーズは失敗すると確信していたそう。面白い。

『レイダース』を生んだ1977年、ハワイでの休暇で、新作『スター・ウォーズ』の失敗を確信していたルーカスは自身が受け取る『スター・ウォーズ』の収益歩合と、スピルバーグが受け取る『未知との遭遇』の収益歩合を交換しようと持ち掛けスピルバーグも了承(正確には印税の2.5%を交換)。『スター・ウォーズ』は『未知との遭遇』を超える大ヒットとなり、現在になってもスピルバーグに利益をもたらしている。また、この『スター・ウォーズ』の収益のお陰でコロンビア映画は破産を免れたという。
引用 - Wikipedia 


スピルバーグが好きで書いてましたが、ジュラシックパークのグラント博士は理想の父親像として描いたと。彼の両親は喧嘩が絶えず、ついには離婚しており、しかも自身は学校でいじめに遭っていたなど彼の作品に出てくるような恵まれた子供ではなかった。
Cutのロングインタビューで語った小学生時代のエピソードがなかなか。体育の時間に1マイル競争があり精神薄弱な子とビリを争った。皆、その子を応援しはじめる。そこでスピルバーグはわざと転び、つまづき、その子を勝たせた。わざと転んでもその子を応援するの?と何かの気持ちを持ちながら転んでみせたら、周囲は俄然盛り上がったのだそう。
これって彼独特な行動かと考えると、そうでもない気はするんです。かなり難しい。幼稚園児でもこの場面で普通に無邪気にはゴールを目指すことはできないのでは。私もこうしてしまいそうな気がします。ただそれは空気を読んでの行動で、転んでも応援する?という絶望的な悲しさではないと思う。

う~ん、全然終着点が見えない。今度A.I.と絡めて書こう。

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Blogger公開:2018/9/4