日々耕作

アラフォーひとり。自分が使っている身の回りのもの、映画やドラマの感想、考えてることとか書いてます。

今夜すきやきじゃないど 谷口菜津子/著

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『今夜すきやきだよ』の谷口菜津子さんのシリーズ作。

自立した女性としてバリバリ働き、尊敬できるパートナーと恋愛し、結婚して家族を築く。そんなパーフェクトキラキラ人生に憧れ&その生き方が正解と思っていた自分に響き、号泣した作品のがっつりネタバレ感想。

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NOPE(2022年公開)UFOじゃなく未確認空中現象(Unidentified Aerial Phenomena)

「ゲットアウト」で強烈な映画製作デビューを飾ったジョーダン・ピール監督作品。
アマプラで鑑賞。

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作品の中で、『歴史上、初の映画は、黒人と馬の2秒間の映像』という話題が出てくる。
本作は、歴史上、初の未確認空中現象の映像は馬に乗った黒人がそれを勇敢に誘導したおかげで。電気バイクに乗った黒人女性がそれと戦い、見事倒し、写真に収めたのである。という作品。

映画はシャマラン監督のような不穏で不可解なことを予感させる空気と、陰惨な場面からはじまる。
タイトルが「NOPE(ありえない)」なので、ありえない恐ろしいことが起きるんだろうと観る側を引き付ける。段々とこれただの未確認生命体ホラー??しかもフザけてる??と肩の力を抜いて楽しめるようになってくる。

主人公である兄妹とその仲間は地球のためにアイツを倒すわけではないし、アイツも別に地球侵略を狙っているわけでもない。
兄妹と仲間は単に映像に収めバズりたい。アイツはただ食べたい。それだけ。
それだけなんだけど、じっと集中して観ずにいられない面白い作品。上手い。

妹のバイクシーンのあれはAKIRAオマージュと思うけど、どうなんだろう。あれは嬉しい。

アニメ『ヴィンランド・サガ:Season2』ファームランドもいい

2023年1月より放映中。もうすぐ最終回。

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アマプラやNetflixなどでも配信中。地上波だと月曜深夜12時半にMXで放送中。シーズン1は、2019年夏にNHK進撃の巨人シーズン3の後くらいに放送してたので、なんとなく見てたけど、今回は放送時間が悪すぎて見過ごしていた。。ネットでクヌートの変貌ぷりを見て驚いてアマプラで一気見。

いきなりファームランドサガになっていて展開に戸惑う。けどシーズン1よりしっかり見入ってしまい、S1~S2の放送分を繰り返し見てる状態。

YouTubeサムネ画面右が主人公のトルフィン。原作未見でアニメしか見ておらずなので名乗らなきゃ分からないレベルで変貌しすぎて戸惑う。その上、奴隷になって開墾中。一体何がどうなってるのか、わけがわからないよ。。

物語はおおよそ、土地の開墾、馬を借りたい、麦が育つ、クヌートの3国制覇、クヌートのいちゃもん、トルフィンの贖罪と希望、ケティル農場の人々、トルフィンとクヌートの再会といったもの。クヌートのいちゃもんから物語はどんどん曇る。
どうやったら避けられたかとか、避けられないことだったとか正しい対処法がアニメの感想の中で意見が交わされがちだけど。そういうことではない、人々がただもう動いた。動いたから起きた、交わった運命。そうして人は生きて脈々と命が受け継がれていく。歴史は紡がれるんだなと。

シーズン1での主人公トルフィンは、復讐に身も心も費やし奴隷となっていた。シーズン2は彼の復讐という目的のための手段として犠牲となった人々の魂に苦しみもがきながら、人と言葉を交わし、共に命を育て、共に怒り悲しみ、生きる希望を見つけ出す。

シーズン2の面白さはなんだろうか。。表現する言葉を知らないのでどう言い表したらいいのか。。シーズン2を見てから今期唯一見てる鬼滅の刃がいまいち楽しめなくなってしまった。物足りないというか、面白くて盛り上がることは盛り上がるけど、はじめよりは冷めている。
人間の根幹、魂の何か。共感する(共感しようがないんだけど)とか、考えさせられるといったものではない。
最終回を前に妙に1話1話の進みが遅い気がするけど、地上波見て配信で見返すと、そうでもない。キャラクターの表情の動き一つ一つが大事。エンタメに寄ってワクワクと魅せていくこともできるんだろうけど、それじゃダメなんよきっと。それだと考えさせられるなぁ程度でしか伝わらない。魂に伝え問うにはそれじゃ足りんのですよ。

ヨーロッパの中世前期の史実をモデルにしながらのフィクション時代漫画なためか海外で人気な模様。すごい作品なので日本でももっと流行ってほしい。

エクストリーム・ジョブ ずっと笑える良く練られた作品

韓国映画。本国では2019年に公開され大ヒットした作品。
王様のブランチで紹介していて、気になっていたもの。Amazonプライムで鑑賞。

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とにかくずっと笑える。ずっと面白い。
低予算映画かなと思っていたけど、たぶんけっこう予算投じたものだと思う。撮影に凝ってるし、アクションがカッコイイ。wiki読むと撮影監督がハリウッドの人というわけじゃなく自国の方。そういえば、韓国はハリウッドで学ばせるシステムがあるそうなので、それがしっかり活かされた形。

物語は落ちこぼれ麻薬捜査班が捜査のためにチキン屋になるドタバタ劇。
サムネで真ん中に立ってるのがコ班長(リュ・スンリョン)。表情がわかりづらく、あぁ欧米から言われるアジア人の表情はわかりづらいというのはこういうことかな感じだけど、段々とわかりやすくなっていきます。

班長の捜査チームがまたやらかしてしまい、あわや解体の危機となったが、部下に頭を下げれば仕事を譲ってやらんこともないと言われ、そんなこと出来るわけないだろと憤慨しながら即土下座(頭下げただけかも。記憶があいまい)して仕事ゲット。
組織を監視していて、ひょんなことからチキン屋を買い取り、それが評判を呼びフランチャイズ展開までしてしまう。チキン屋としてのアレコレ、警察としてのドタバタがよくまとまってるし、無駄にかっこいいカメラワークやアクションのおかげでスタジオ作品クラスになっている。

日本だと中川家のコントぽい感じ。ちょっとウルっとさせる場面もなく最後まで腹抱えて笑えるのがいい。

 

20代前半の男性がデート経験なし4割、は妥当なデータでは。

今の若者はこんなことになってます!記事を読むと、まぁそうなの!?と受け取ってしまうが、冷静になると、いや昔からじゃない?てことは多々ある。
最近、世間で話題となったこれもそうだ。

www.j-cast.com

こちとらアラフォーでも経験ないよ、、若者がすっかり草食化してるのね、、なんて真に受けてたけど、冷静になって考えると別に驚く数字じゃないように思う。
私の個人的経験でいうと、中高生の頃に付き合ってるのは、いわゆるスクールカースト上位の人たちだけだった。その下でも少しはいたけど、せいぜい2組くらい。そのスクールカースト上位カップルだって、せいぜい4~5組程度。あとは、ただヤキモキしているだけで何もせず何も経験せずに卒業していく。そんな人たちが20代前半までにデートや恋人ができるなんてあるのか。
女子はまぁ田舎から都会に出てハジけるから機会は増える。しかし男子。男子は難しいだろう。

ちょうど否定する記事が出たので、やっぱりなと。昔から恋愛してたのは3割ほど。恋愛は強者たちのものだと。辛い。。

president.jp

なんでこうなっているんだろう。
もしこれがアメリカ国内のデータなら大騒ぎなのも頷ける。それくらいカップル文化だから。シットコムドラマでは、小学生や中学生くらいのキャラクターが初チューして、ヒュー!おめでとう!と拍手となるくらい。
私の思うアメリカとは、学校ではダンスパーティーがある。人気者の家でパーティーがある。付き合うことが特別でないし、恋人がいることが善しな環境だからこそ機会もある。ダンスパーティーがまず誘う、誘われるの練習場なんだと思う。←ハリーポッターの映画で思った。

一方、日本は?漫画やアニメ、恋愛ドラマでその手ほどきを学ぶ。そこでどう展開しているかというと、好きになる→告白→付き合う。
告白はあって当たり前な感じだけど、実は、ねるとん紅鯨団あたりから派生し定着した文化という意見がある。あと創作物においても物語の装置として分かりやすいから告白が定着したのでは。寄生獣では特に何もなく、いつの間にやら付き合ってる感じになってたから、あれでは少女漫画は盛り上がらない。

この告白文化って結構、罪じゃないか。これがスタートという意識が私は強かったので、告白前からしっかり好きじないとと考えていた。でも、実際は付き合いながら気持ちを自分の中で知っていくんじゃないかなと思う(恋人いない歴年齢ですけど)。
あと、海外だと夫婦は愛を確認し合うし、子供にも愛を伝える。夫婦だけで出かけたりとか。そういうのを見ていると、恋愛は自然に受け入れられるのかもしれない。

日本の場合、もしかして夫婦仲が良い家庭と恋愛経験あるか相関関係あるのでは。これはまさに恋愛できる強者。だけど、家庭の居心地が悪い子も恋愛経験ありが高いだろう。これを強者と言うのはちょっと違うような。恋愛を手段として取らざるを得ないという印象なので。

日本のこの傾向はコロナ禍におけるリモートワークのように、歴史的なことが起きない限りずっとこうな気がする。けど、今の子供~学生世代の場合、減っていきそうな気もするな。

クレ・ド・ポー最高級ファンデーション 乾燥肌改善しすぎて脂性肌

資生堂の高級ライン、クレ・ド・ポーボーテの最高級ファンデーション
ル・フォンドゥタン。発売された当初はカバー力がないことであまり評判は良くなかった記憶(2ちゃんねるにて)。

www.cledepeau-beaute.com

自分には到底関係のないファンデと思っていたが、39歳となると必要性を感じてならず、色々と探しているときに懐疑的ながら、とりあえずサンプルを貰い使ってみた。
衝撃的な使い心地の良さと、カバー力はそこまで悪くないこと、クレンジングした後の肌の状態の良さ(しかもそれが翌朝も続いている)に驚愕して購入。

塗っている方が調子がいいので、色付き高級クリーム的に使っていると、乾燥肌改善しすぎて脂性肌で困るくらいになってしまった。
どれくらい乾燥肌だったかというと、冬は肌が常に引きつってて痛い、ファンデ塗るとウロコだらけ、オデコが異様に乾燥してシスレーのクリームすら塗ったそばから干上がる。というくらい。私は乾燥肌ってなんそれ?なくらい乾燥知らずでテカリと戦っていたほどなんだけど、某化粧品ブランドのMAイベントに参加し、ゴシゴシ強くクレンジングされ、W洗顔を勧められるままにやっていたら、極乾燥肌になってしまった。

それからずっと悩み続け、改善方法を模索し、美容皮膚科にも通ったが改善したのはこのファンデーションだった。乾燥肌がたいぶ改善されていても、どうしてもファンデを塗るとウロコが出てくる。特にアゴ。これはそれが全くない。
ちなみに、このファンデは下地要らず。
なので、メークも落とせる石鹸かミルククレンジングがいいかもな。そうだクレドの上のラインにシナクティフの石鹸があるじゃないかと、サンプルもらい使ってみたら結構良い!しかしこれがよくなかったと思う、脂性肌はこれで進んだ気がする。

というわけで、一体どうやって使うのがベストか模索中。
最近、ガールズチャンネルで化粧水・乳液使わず美容液だけという情報を見たので、ちょっとお試し中。たしかにこれだとベタベタギトギトしない。

※めちゃくちゃ肝心なこと忘れてたけど、ル・フォンドゥタンのサンプルもらって試したときって、THE GINZAのスキンケアサンプルもらって、それと合わせて使っていたということ。そりゃ完璧な肌になるはずだよ!翌朝も調子良いよ!

トイストーリー4 リアル寄りなのが嫌だったのかもな

 6/24(金)日テレ金曜ロードショーで放映。

4の存在そのものを否定されていたり、3の終わり方が完璧だったのにと否定的な見方が多かったので、そんなにひどいのかと見るの怖かったけど、見てみれば拍子抜けするほど面白かったし、なによりしっくりと、これでやっと終われると納得できた作品だった。

(このサムネのボニー、目が怖すぎ)

youtu.be

 

ボニーの性格が改悪されたという意見があるけど、シンプルに成長だと捉えるべきと思う。幼稚園に入り、外の世界で個人として活動しはじめたボニー。おもちゃを作ることがそれを大きく示唆している。これからきっと友達もできて、どんどん世界は広がり変化していく。

個人的に、3のエンディングこそ納得していなかったので、4があって良かったと感じた。そもそもトイストーリーって、子供と遊ぶことを至上の喜びとする、出てくるキャラクター全てが善で完璧、子供はすべからく永遠にピュアで成長しない存在とは描かれていなかった。4を受け入れ難い人はシドの恐ろしさを忘れたのか。。!?
批評記事で読んだのだが、アメリカでは肯定的で日本は否定的な反応が多かったそう。たぶん、リアル寄りな描かれ方が受け入れ難かったのではと思う。日本人は創作キャラクターに対し、そのままでいてほしい、変わらないでいてほしいという感覚が強いように思う。スターウォーズ古参ファンのような。

なにより肝心のウッディ。1では、アンディ1一番のお気に入りであることがアイデンティティでありステータスだった。ここでもすでに新しいものが入り、お気に入りが変わる残酷さは描かれている。アンディだってボニーと同じ。
4でもまた、お気に入りから外れ、フォーキーをかいがいしく世話することで存在意義を見出そうとするウッディをそれでいいのか?と、子供と遊んだことないギャビーが問う。ギャビーは欠陥品だったので子供と遊んだことがない。そんな彼女のため、ウッディはきっかけを作る。そこにウッディは何かを得。機会を与える仕事を掴んだ。それは決して、遊ぶことも子供も否定していない。

3で大学生となったアンディが、ボニーにおもちゃたちを譲ることで大円団。これが完璧なエンディングとして高評価だけど、私は号泣しながら違和感を持っていた。いいのそれで?と。遊んでもらえることが至上の喜び、それがおもちゃ!新しい子供に引き取ってもらったから最高。本当に?と、モヤモヤとしたものが残っていた。遊んでもらえることが至上ならば保育園で幼児に遊ばれることもOKなのでは?けど、そこは墓場と表現されていた。

007/ノー・タイム・トゥ・ダイを多様性、ポリコレへの批判目線から批判する人と同じように、ポリコレでダメになったと叩く意見も見られた。
ただ、そういう人って前から見てたのかかなり疑問。前述したけど、1のトイストーリーって子供と遊んで幸せじゃなく、おもちゃたちの世界を描いていた。
007なんてダニエルの代で妙にシリアスになっただけだし。このシリアス路線だって時代の流行りに乗ったもの。ボーンアイデンティティやアメコミ実写の成功に倣って大きく路線変更したのがダニエルのボンドシリーズ。
007は、その時、大きく売り出し中の俳優を起用するし、常に時代を取り入れてる。なぜって、そうしないと生き残れないから。だから、007なりに多様性も取り入れてアップデートしていかなければ、若い世代を取り込めずコンテンツとして死を迎えるだけ。古参のファンを満足させてるだけでは、その人たちが観客でなくなった時、誰も見てくれなくなるじゃないか。
コンテンツを殺すのはファン。

実はオモチャは魂があって、人間と同じように個々にアイデンティティがあり、性格がある、人間とは別存在。それであるなら、人間に依存しつづける存在ではなく、そのアイデンティティのため人生を歩む。トイストーリーの終わりとして答えを出した作品だったと思う。

ただあのヌイグルミはグッズ展開狙いなのが見え見えで不必要に作られたのは否めない。最後の目からビームなんて、技術力を見せたかっただけのような。

あとカナダ野郎(デューク・カブーン)の声はキアヌだったのね。

https://www.disney.co.jp/content/dam/disney/characters/disney_d_pixar/toy4/9007_duke-caboom_main.jpg